「役立つ発信」が新しいお客さんを連れてくる理由

ファネル①出会うを強調したサービスファネル図と記事タイトル 出会う

「サイトのお知らせ、更新が止まってますね」

会議で誰かがそう言い、画面を見ると最終更新は2年前。空気が少し重くなって、その場で「担当を決めよう」という話になります。前向きな決着です。

ところが3か月後、記事は2本で止まっています。

止まる理由は、やる気ではありません。「何を書けばいいか分からない」からです。書くネタを探しに競合のサイトを見に行き、専門的な記事が並んでいるのを見て、そっと閉じる。よくある流れです。

けれど、書くことは、すでに社内にあります。

毎日お客様から聞かれている質問。あれがそのままネタです。「工事は何日かかりますか」「相場はどれくらいですか」。同じ質問を何度も受けているなら、それは検索されている質問でもあります。

先週、お客様から受けた質問を3つ、思い出せるでしょうか。3つ出てくれば、記事は3本書けます。

その質問は、目の前のお客様だけのものではありません。同じことで困っている人が、いま検索窓に似た言葉を打ち込んでいます。

そしてその人も、いきなり問い合わせてくるわけではありません。どこかで自社を知り、興味を持ち、他と見比べ、それから連絡してくる。振り返れば、必ず順番があります。

お客様は「出会う → 興味を持つ → 理解・比較する → 行動する → 関係を深める → ファンになる」という6つの段階を通って、お店や商品にたどり着きます。この流れを「セールスファネル(=ファネル)」と呼びます。買うまでの道のりを段階で捉える考え方はAIDMA/AISAS※1として古くから知られていて、それを実際の商売の流れに合わせて6つに整理したものです。一方通行ではありません。ファンになった方の紹介が、また新しい「出会う」を生んでいきます。

この記事で扱うのは、その出発点にあたる①出会う=認知の段階です。まだ自社を知らない人と、最初の接点をつくる場面ですね。

質問に答えることが、なぜ出会いになるのか

検索で見つけてもらうというのは、「探されて出てくる」ことではありません。困りごとに先回りして、答えを置いておくことです。置いてある答えが役に立てば、その人は答えを見つけた場所を覚えます。ここで名前を覚えてもらえるかどうかが、②興味を持つ以降のすべての入口になります。

とはいえ、この話をすると、決まって3つの言い分が返ってきます。順番に見ていきます。

「発信しても、うちの商品は検索されない」——実際は

半分は当たっています。商品名で検索されることは、まずありません。名前を知らないのですから、当然です。

けれど、困りごとは検索されています。「外壁 塗り替え 時期」「補助金 申請 条件」「事務所 移転 手続き」。検索しているのは、商品を探している人ではなく、困っている人です。

そして困っている人は、答えを見つけた場所を覚えます。

やること:問い合わせで実際に使われた言葉をメモしておく。お客様が使う言葉と、社内で使っている専門用語は、たいてい違います。検索されるのは前者です。

言葉が見つかると、次に出てくるのが「どれくらい広がれば意味があるのか」という話です。

「SNSでバズらないと意味がない」——実際は

出会う段階で必要なのは、1万人ではありません。その分野で困っている100人です。

100人に届いて、そのうち3人が相談してくれれば、多くの中小企業にとっては十分な成果になります。逆に1万人に届いても、全員が対象外なら何も起きません。

数の大小より、誰に届いたかのほうが効きます。

やること:月に1本、お客様から実際に受けた質問1つに答える記事を書く。ネタ探しの時間がゼロになり、続けやすくなります。

数の問題が片づくと、最後に残るのがいちばん根の深い心配です。

「手の内を教えると、自分でやられてしまう」——実際は

いちばん多い心配です。そして、ここも半分は当たっています。

ただ、記事を読んで最後まで自分でやり切る人は、もともと依頼しない人です。一方、読んだうえで「これは自分では無理だ」と分かった人が、相談に来ます。判断材料を渡したからこそ、依頼が具体的になります。

隠して問い合わせを待つより、書いて選んでもらうほうが、結果として話が早く進みます。

やること:手順まで書く。工程の数、必要な日数、つまずきやすい場所。そこまで書いて、はじめて「頼んだほうが早い」と伝わります。こうして自社で持ち、自社で更新できる発信の場をオウンドメディア※2と呼びます。

発信は宣伝ではなく、質問への回答

売り込む文章を書こうとすると、手が止まります。けれど「あの質問に答える」と決めれば、書くことは決まっています。

社内にたまっている質問の数だけ、記事のネタがあるということです。

まとめ

  • 商品名は検索されないが、困りごとは検索されている
  • 必要なのは1万人ではなく、困っている100人
  • 手順まで書くと、依頼が具体的になる
  • ネタは探すものではなく、日々の質問の中にある

ピクニックは、サービスファネルの会社です

私たちピクニックは、お客様の商売をファネルでとらえ、どこに伸びしろが眠っているかを分析し、その段階に合った手を一緒に考える会社です。

その出会いを発信から生み出すのがInfoBoost360です。誰に何を書くかの整理 × 記事のテーマ・構成づくり × 公開後の分析・改善をひと続きで回し、自社で続けられる状態になるまで伴走します。

まずは自社に、お客様から繰り返し聞かれている質問がいくつあるのか。そこが見えれば、あとは書いていくだけです。社内に眠っているネタを、一緒に洗い出してみませんか。


注釈

※1 AIDMA/AISAS:お客様が商品を知ってから購入に至るまでの流れを説明する考え方。AIDMAは注意・関心・欲求・記憶・行動、AISASは注意・関心・検索・行動・共有の頭文字。

※2 オウンドメディア:自社で持ち、自社で更新できる情報発信の場。ホームページ内のブログや事例紹介などを指す。

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